NUTRITION

栄養

22本

01
NUTRITION · 栄養
Quality in Sport
2026
Colorful glasses of beetroot and carrot juice garnished with lemon slices, symbolizing health and freshness.

ビーツジュースは最大下の酸素コストを1.5〜5.0%下げる。エリートには数日の継続摂取が要る

ランニング・サイクリング・スイミングを対象に2020〜2025年の文献を整理した系統的レビュー。ビーツジュースは最大下の酸素コストを1.5〜5.0%低下させ、レクリエーションレベルでは疲労困憊までの時間が約15.7%延び、サイクリストのパワー出力は1.2〜3.0%改善した。エリートは高い基礎一酸化窒素値による頭打ちを越えるため3〜7日の継続摂取が必要とされる。

対象: ランニング・サイクリング・スイミングを対象に、レクリエーションレベルからエリートまでのアスリートを扱ったメタ分析と無作為化比較試験(2020〜2025年)。抄録には組み入れ研究数・参加者の総数は記載されていない

02
NUTRITION · 栄養
Nutrients
2025 · n=15メタ分析
A cluster of fresh beetroots with roots and soil on a white background, showcasing organic farming.

ビーツジュースの効果量は総じて小さい。しかも効く相手が選手と非選手で入れ替わる

ビーツジュースの効果を15件のメタ分析から統合したアンブレラレビュー。筋力(SMD 0.08)もVO2max(0.16)も有意だが効果量はごくわずかで、プロ選手では筋力(0.27)、非アスリートでは有酸素持久力(0.26)と効く領域が分かれた。推奨は運動2〜3時間前または3日以上の継続で8.3〜16.4 mmolの硝酸塩。

対象: プロのアスリートと非アスリート(健康な成人)。15件のメタ分析を統合している。抄録には統合された参加者の総数は記載されていない

03
NUTRITION · 栄養
Journal of the International Society of Sports Nutrition
2026 · n=31研究
An athletic man enjoys a refreshing energy drink during his workout in a gym setting.

カフェインは飲まずに口をゆすぐだけでもわずかに効く。約5秒が長くゆすぐより良かった

カフェインマウスリンスの効果を31研究・167の効果量で統合した三層メタ分析。運動パフォーマンスはごくわずかから小さい改善(g = 0.12、p = 0.01)で、有酸素持久系と摂食状態で最も一貫していた。約5秒のすすぎが長い時間より良く、認知面の効果は一貫しなかった(g = 0.23、p = 0.07)。

対象: 運動および認知のアウトカムを扱ったカフェインマウスリンス研究31件(効果量167件)。性別・トレーニング状態・習慣的カフェイン摂取などが事前指定の調整因子として扱われている。抄録には参加者の総数は記載されていない

04
NUTRITION · 栄養
Frontiers in Physiology
2025 · n=121
Dynamic shot of a synchronized swimmer performing an artistic leg move in a pool.

スイムではカフェインの効果が出なかった。25m・50mタイムも血中乳酸も動かなかった

スイマーへの急性カフェイン摂取の効果を10件の無作為化クロスオーバー試験121名で統合したメタ分析。25mタイム(SMD -0.14)、50mタイム(-0.06)、泳速度、跳躍高、パワーのいずれにも有意な改善はなく、血中乳酸と血中pHにも有意な効果はなかった。著者らは所見を予備的なものと位置づけている。

対象: スイマー計121名。10件の無作為化クロスオーバー試験。抄録には競技レベル・性別の内訳は記載されていない

05
NUTRITION · 栄養
Applied Sciences
2026 · n=26研究
Fit male bicyclist drinking beverage while riding bicycle behind unrecognizable rivals during race on roadway in city

糖質+電解質は疲労困憊までの時間を延ばす。ただし完走タイムは変わらなかった

糖質・電解質(CHO-E)補給の効果を26研究で統合したメタ分析。プラセボと比べて疲労困憊までの時間(SMD 0.60、p = 0.006)、血糖値(SMD 0.82)、血中ナトリウム値(SMD 0.22、p = 0.004)が有意に高まった一方、完走までの時間には有意な効果がなかった(SMD -0.07、p = 0.49)。

対象: 身体的に活動的な人を対象とした26研究。無作為化デザインと観察デザインの両方を含む。抄録には参加者の総数・競技レベルの内訳は記載されていない

06
NUTRITION · 栄養
Jurnal SAGO Gizi dan Kesehatan
2026 · n=7研究

カーボローディングは長時間の種目で効いた。短時間・中強度では差が出ない

非エリートのアマチュア競技者を対象にカーボローディングの効果を扱った7研究のシステマティックレビュー。5試験が持久力の改善、血糖の安定、疲労の軽減を報告し、最も大きな改善は90分に及ぶ種目で見られた。一方、短時間・中強度の活動では2研究とも意味のある影響がなかった。

対象: 非エリートのアマチュア・レクリエーションレベルの競技者。高糖質食を扱った実験研究または無作為化比較試験7件(2005〜2025年に公表)。抄録には参加者の総数は記載されていない

07
NUTRITION · 栄養
Clinical Nutrition ESPEN
2025 · n=13研究

糖質補給は持久パフォーマンスに有益とされた。ただし効果の大きさは示されていない

ランナーとサイクリストを対象に糖質補給の効果を扱った13件の無作為化比較試験のシステマティックレビュー。糖質摂取は運動セッション間のグリコーゲン貯蔵の回復を助け、強度の維持と刺激を可能にするとされ、持久パフォーマンスに有益な効果を持つと結論づけている。ただし効果量も信頼区間も報告されていない。

対象: 健康なランナーとサイクリスト。年齢制限は設けられていない。13件の無作為化臨床試験。抄録には参加者の総数・競技レベルの内訳は記載されていない

08
NUTRITION · 栄養
Nutrients
2025 · n=263
White powder spilled from a scoop on bright blue background. Clean and minimalistic food photo.

クレアチンとβ-アラニンの併用は高強度で効く。有酸素持久力への上乗せはなかった

クレアチンとβ-アラニンの併用効果を扱った7件の無作為化比較試験263名のシステマティックレビュー。併用は単独摂取と比べて高強度運動、とくに無酸素パワーと反復動作のパフォーマンスを高めた。一方で最大筋力は変わらず、VO2max・乳酸閾値・疲労困憊までの時間といった有酸素能力にも上乗せは認められなかった。

対象: 成人参加者。4週間以上の併用摂取を単独摂取と比較した7件の無作為化比較試験、計263名(男性231名、女性32名)

09
NUTRITION · 栄養
JRTI (Jurnal Riset Tindakan Indonesia)
2026 · n=25研究
Close-up of a variety of nutritional supplements, vitamins, and probiotics.

サプリの研究は三つの束に整理できる。ただし用量と対象別の効果はまだ不明のままだ

競技アスリートのエルゴジェニックエイドと栄養補助を扱った25研究のシステマティックレビュー。異質性が大きいためメタ分析ではなく主題統合が行われ、たんぱく質・単一成分・多成分と期分け栄養という三つの主題群が抽出された。用量反応関係と集団ごとの効果は不明のままだと明記されている。

対象: 競技アスリートを対象にエルゴジェニックエイドと栄養補助の効果を検討した25研究(2017〜2026年に公表)。抄録には参加者の総数・競技種目・競技レベルの内訳は記載されていない

10
NUTRITION · 栄養
Frontiers in Physiology
2025 · n=319
Top view of uncooked penne pasta and wooden spoon on a black surface, perfect for food-related content.

カーボローディングはバイクのほうが効く。ランでの上げ幅はおよそ半分だった

運動後に3〜5日の高糖質食を摂ったときの筋グリコーゲン超回復を30研究319名で統合したメタ分析。自転車運動の後は269.7 mmol/kg乾燥重量、ランニングの後は156.5 mmol/kg乾燥重量の増加だった。超回復の大きさは食事の糖質割合と正の、基礎値および運動後の残存量と負の関連を示した。

対象: 1966〜2020年に公表された30研究、参加者計319名(男性271名、女性48名)。いずれも運動後に3〜5日の高糖質食を摂り、筋グリコーゲンを測定している

11
NUTRITION · 栄養
Sports Medicine
2025 · n=502
A male athlete refreshes with water, cooling down during a hot race in Ciudad Madero, Mexico.

暑いほど糖の減りは速い。51研究502名のメタ分析が示した熱と脱水の効き方の違い

熱ストレスと脱水が持久運動中の糖質代謝に与える影響を51研究502名で統合したメタ分析。暑熱下では糖質酸化(SMD 0.29、P = 0.006)もグリコーゲン利用(SMD 0.78、P = 0.006)も増えた。脱水も同方向に効くが、暑熱下でのみ有意(SMD 0.37、P = 0.001)で、温暖条件では有意でなかった(P = 0.199)。

対象: 健康で活動的なトレーニング経験のある18歳超の成人。51研究、参加者502名(うち女性31名)。運動時間は15分以上

12
NUTRITION · 栄養
Sports Health
2025 · n=132
Runner's legs on a road during a sunset, symbolizing endurance and outdoor fitness training.

ケトジェニックもケトンサプリも、持久系ランナーの有酸素能力を動かさなかった

持久系ランナーを対象に、ケトジェニックダイエットとケトンサプリメントの有酸素能力への効果を扱ったシステマティックレビュー。ケトジェニック5研究とケトンサプリ7研究、計132名のいずれも、VO2max・レースタイム・疲労困憊までの時間・主観的運動強度で対照を上回る利益を報告していない。体重と体脂肪の減少は一部で報告された。

対象: 成人の持久系ランナー。ケトジェニックダイエットを扱った5研究とケトンサプリメントを扱った7研究、計132名。抄録には性別構成の内訳は記載されていない

13
NUTRITION · 栄養
Journal of the International Society of Sports Nutrition
2021 · n=118研究

ポリフェノールと硝酸塩の効果はごくわずか。鍛錬した男性では硝酸塩が効かなかった

一酸化窒素の利用能を高めうる食品の効果を118研究で統合したメタ分析。硝酸塩(SMD 0.15)とポリフェノール(0.17)はいずれも有意だが効果量はごくわずかで、L-シトルリンには効果がなかった。女性では硝酸塩もポリフェノールも効果が見られず、よく鍛錬された男性ではポリフェノールのみが小さな利益を示した。

対象: 硝酸塩、L-アルギニン、L-シトルリン、またはポリフェノールを含む食品の摂取後に持久パフォーマンスを評価した118研究(ポリフェノール59研究、硝酸塩56研究、L-シトルリン3研究)。抄録には参加者の総数は記載されていない

14
NUTRITION · 栄養
Journal of Food Science and Nutrition Research
2025 · n=256
Fish oil capsules and packaging on ice, highlighting Omega 3 benefits for health.

オメガ3は炎症と筋痛を下げた。ただし筋力の回復とパフォーマンスは一定しなかった

アスリートへのオメガ3脂肪酸補給を扱った10件の無作為化比較試験256名のシステマティックレビュー。炎症マーカー(IL-1β、IL-6、TNF-α)と筋損傷指標(CK、LDH-5)の低下、肺機能と心血管系指標の改善が観察された一方、運動パフォーマンスと筋力回復への効果は研究間で一貫しなかった。

対象: アスリート計256名(18.6〜36.0歳)。10件の無作為化比較試験。補給量は1日4g以下

15
NUTRITION · 栄養
Journal of the International Society of Sports Nutrition
2025 · n=1,206
Man presenting a protein shake in a plastic tumbler against a blurred nature background.

プロテインの効果は「たんぱく質そのもの」ではないかもしれない。75研究1,206名のベイズ流メタ分析

アスリート1,206名・75研究をベイズ階層モデルで統合したメタ分析。プロテイン+糖質は持久パフォーマンスを改善し(SMD 0.57)、プロテイン単独も持久(0.37)と筋力(0.72)で有意だった。ただし有意な結果はすべて、介入群と対照群のエネルギー摂取量が揃っていない試験から得られている。

対象: 75研究に参加したアスリート計1,206名。抄録には競技種目・競技レベル・性別の内訳は記載されていない

16
NUTRITION · 栄養
Journal of Clinical and Diagnostic Research
2026 · n=7研究

男性アスリートのRED-Sリスクは51〜72%。女性由来の診断基準では捉えきれない

男性アスリートにおけるスポーツ性相対的エネルギー不足(RED-S)を扱った7研究のシステマティックレビュー。RED-Sリスクの有病率は51〜72%と高く、とくに持久系アスリートで顕著だった。低エネルギー利用可能量は骨密度の低下、内分泌指標の変化、パフォーマンスの低下と一貫して関連し、運動依存が心理的な寄与因子として浮上している。

対象: 低エネルギー利用可能量のある男性アスリート。骨の健康、内分泌機能、競技パフォーマンス、心理的リスク因子に関するアウトカムを報告した7研究。抄録には参加者の総数は記載されていない

17
NUTRITION · 栄養
medRxiv(プレプリント。査読前)
2025 · n=19研究
A woman holding a paper bowl filled with a healthy vegetarian meal in an indoor setting, promoting wellness.

RED-Sはまず非薬理学的な対応から。栄養と負荷調整が第一選択になる

スポーツにおける相対的エネルギー不足(RED-S)への介入を扱った19研究(非薬理学的15件、薬理学的4件)のシステマティックレビューとメタ分析。非薬理学的介入は月経機能の回復・エネルギー利用可能量・体組成に利益を示し、薬理学的介入はバイオマーカーで良好な結果を示した。所見は主に持久系の女性アスリートに当てはまる。

対象: RED-Sの症状を支援する介入を検討した19研究(非薬理学的介入15件、薬理学的介入4件)。所見は主として長距離・持久系種目に取り組む女性アスリートの集団に当てはまる。研究の多くは大学の環境で実施された

18
NUTRITION · 栄養
Nutrients
2026 · n=822
A mix of capsules, pills, and powder on green background with spoon.

スピルリナやクロレラは疲労困憊までの時間を延ばした。タイムトライアルは動かなかった

藻類由来サプリメントの効果を22件の無作為化比較試験822名で統合したメタ分析。疲労困憊までの時間が有意に改善し(SMD 1.06)、最大パワー出力も小さく改善した(0.29)。一方でタイムトライアルには有意な利益がなく(-0.27)、VO2maxは示唆的にとどまった。クレアチンキナーゼは有意に低下した(-0.78)。

対象: 健康な成人およびアスリート。スピルリナ、クロレラ、褐藻多糖、アスタキサンチンを検討した22件の無作為化比較試験、参加者計822名

19
NUTRITION · 栄養
Journal of the International Society of Sports Nutrition
2025 · n=126
Close-up of a wooden spoon with sea salt on a slate background, perfect for culinary themes.

重曹は連続走のタイムをほぼ動かさなかった。効果が出たのは男性のみの研究に限られる

単回経口の重炭酸ナトリウム(重曹)が連続走パフォーマンスに与える効果を、11研究126名の二重盲検プラセボ対照試験で統合したメタ分析。胃腸症状による脱落と出版バイアスを調整すると効果はごくわずかで有意でなかった(SMD = 0.18、p = 0.06)。胃腸症状は29.5%対2.6%で重曹に多い。

対象: 11研究、参加者計126名。すべてクロスオーバーデザインで、84%が男性。重曹の用量は多くが0.3 g/kg、パフォーマンステストの時間は1〜30分(中央値4分)

20
NUTRITION · 栄養
Journal of the International Society of Sports Nutrition
2025 · n=16研究
Vibrant collection of multi-colored pills and capsules surrounding a reflective pill bottle on a bright yellow background.

カフェインに重曹やビーツを足しても、上乗せは統計的に出なかった。16件のRCTを統合した結果

カフェイン単独・重曹単独・ビーツジュース単独と、それらの併用を比べた16件の無作為化クロスオーバー試験のメタ分析。プラセボに対して単独も併用も有意差は出ず(併用では p = 0.08 と p = 0.07)、単独と併用のあいだにも差はなかった。著者らは自分の競技条件で試すよう勧めている。

対象: 35秒を超える持久パフォーマンスを対象にした16件の盲検・無作為化クロスオーバー試験の参加者。抄録には総人数・競技レベルの内訳は記載されていない

21
NUTRITION · 栄養
International Journal of Innovative Technologies in Social Science
2026 · n=26研究
Woman running along an urban lakeside path, exercising with focus and determination amidst cityscape.

カフェイン・クレアチン・β-アラニン・ビーツは、効く場面が違う。26研究をランナー向けに整理した

ランニング固有のアウトカムを報告した26研究を対象にした系統的レビュー。カフェインはスプリントから持久まで一貫して改善、クレアチンは短時間・反復の高強度に効き持久走では効果が限定的、β-アラニンは高強度耐性、ビーツ由来硝酸塩は短く強い断続的な走りで効いた。効果は運動特異的だと結論づけている。

対象: 単一成分のサプリメントを評価し、ランニング固有のアウトカムを報告した26研究(PubMedで2010〜2025年を検索)。抄録には参加者の総数・競技レベルの内訳は記載されていない

22
NUTRITION · 栄養
Journal of the International Society of Sports Nutrition
2025 · n=422
A person swimming in a clear blue outdoor pool with lane dividers.

競泳のサプリで有意差がついたのはクレアチンだけだった

23研究422名の競泳選手を統合したメタ分析。解析されたサプリメントのうち、泳パフォーマンスに有意な効果を示したのはクレアチンのみで、残りはすべて有意差なしだった。ただし著者らはクレアチンについても「エビデンスはまだ限定的」と述べている。

対象: 競泳選手計422名(男性61.8%・女性38.2%、23研究)。評価された距離は50m〜800m、インターバル形式を用いた研究を含む